前回は「なぜStreamYardにしたのか」ということを中心にお伝えしたのですが、今回は機材的なことを中心にお届けします。実は、当初計画、前日セットアップ時、イベント終了時と時間を経過するごとに、現場での困りごと解決のため進化していきました。後半はだいぶ落ち着いたので、テックサイドとして「こんなことできるんじゃないか?」ということで、いろいろ試せる状態にまで成長しました…。
当初計画になかったもの
当初計画は本当にミニマムで用意していました。なんせ、1ヶ月もない期間で準備したわけで、StreamYardに至っては2週間前に使うことを決めたくらいです。そんなモリモリで組み上げる余裕はありませんでした(正味の話)。とはいえ、ある程度「あったら便利そうなもの」は事前に相談しつつ、前日準備を進めたのですが、やってみると「あれー?」「やべー」みたいなことがあり色々組み上げました。無理を聞いていただいた関係各位にはあらためて感謝申し上げます。
登壇者用モニターディスプレイ
今回メインスタジオ(078の格子柄の背景のあるところがそこです)を設置しました。そこでの登壇者が、母艦マシンのStreamYardの画面を見えるように設置しました。それぞれのマシンで別途Streamyardに入ってもらえれば特に必要はないのですが、気にしたのは「目線」です。どうしても手元のPCを見ると目線が下に落ちるので、このモニターを見るとなんとなくカメラ目線になるように設置しました。
ヘッドホンアンプ
初めは、StreamYardの出音を登壇者に返せばよいか、と考えていました。が、それだと自分の声が遅れて聞こえてくることになってしまい、話しづらさMAX。(以前、お喋りな人を黙らせるために、自分の声が遅れて返ってくるというガジェットがあったような…。ご存知の方、おしらせください。)ということで、オペレーターの聞いている母艦のStramYardの音声を、登壇者にも返せばいい、ということになりました。ところが、ヘッドホンによってインビーダンスが違うので、鳴らないヘッドホンがある、ということが判明。特に高価なヘッドホン・イヤホンがなりません(アタリマエ)。ということで、急遽その隙間を埋めるべく、ヘッドホンアンプを探して組み込みました。
イベント時に追加されたもの
- 扇風機
- 下駄(マシンの排熱の為)
- 動画配信用マシン
最終的には…
スイッチャーが大活躍しました。セッションとセッションの間の20分はあらかじめ編集しておいた動画を別のマシン(下のリストではMacBook Pro2)でStreamYardにスクリーンシェアの形で流し込んでいたのですが、時間の調整などやはりフレキシブルではないというジレンマがありました。そこで、急遽動画を別で用意し、スイッチャーを通して母艦に送り込むということで、かなりスムーズになりました。(ただ、これはこれでStreamYard特有の困ったことが発生するのですが…。それはまたいつか。)
最終的な機材リストと配線概略図
MacBook Pro1 | Streamyard母艦 |
MacBook Pro2 | 動画共有用サブマシン(1) |
MacBook Pro3 | 動画共有用サブマシン(2) |
AKG ワイヤレスマイク | メインスタジオでの登壇者用(Streamyard母艦にV1-HD経由で接続) |
カメラ | メインスタジオでの登壇者用(Streamyard母艦にV1-HD経由で接続) |
Roland VR-1HD スイッチャー | AKGワイヤレスマイクとカメラを束ねて母艦に送る |
モニターディスプレイ | 登壇者が母艦の画面を見ることができるように設置 |
ヘッドホンアンプ | 母艦から出る音声出力をオペレーターと登壇者に分岐して渡す |
扇風機 | 母艦の冷却用 |

次回は…
今回は、機材中心にお伝えしたので、次回は細かいTips的なところをお届けしようかな、と思います。それぞれのTipsの背景に小さなドラマ(?)があったりするので、まとめてお届けするか、細かく1つずつお届けするか悩み中ですが、お楽しみに。